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ブログ
2013年11月21日

2012衆院選無効請求訴訟⑤

ブログをさぼっているうちに、タイトル訴訟の判決の日が来てしまいました。

 

私は所要で最高裁には出廷できなかったのですが、ニュース及び後で頂いた判決文を見るに、相当後退した印象を受けました。

 

前回選挙時に「違憲状態」であったことは明確であり、国側の反論は唯一、前回「違憲状態」と判断された判決から選挙まで1年9ヶ月しかなく改正する時間的猶予がなかった、という点のみでした。

違憲状態」判決とは、選挙制度が憲法に違反する状態であったことは認定するが、選挙制度改革をするだけの期間がなかったため「違憲」ではないとする判断のこと。)

そして私は、「1年9ヶ月」という期間が改正のための時間として短いとは言えない、とはっきり思っていました。

ブログでも紹介し原告の主張でも触れているアメリカの例では、10日間で選挙区割りを見直していますし、原告も1つの改正案を提案しています。つまり、やる気になれば数日で出来る作業なんです。何故そんなに時間が必要かというと、単に党利党略に縛られて判断できずにいるからに過ぎません。

しかし今回、最高裁は、いわゆる0増5減による定数配分の見直し等、国が一票の格差是正に向けた努力をしている点について高く評価した上で、違憲とまでは言えないと判示しました。

 

「違憲状態」であると断じていること、国に対し選挙制度の見直しにつき取り組みを続けるよう注文していること等、一定の評価できる点もあることは事実です。

しかし、今回の訴訟では、1審である高裁では「違憲」判断が多数を占め、「違憲無効」とする判決まで現れていた訳で、最高裁がそこまで踏み込むかどうかが最大の注目だったことからすると、やはりガッカリ感が拭えません。

本来は、この判決を受けて国会が選挙制度改革に本腰を入れないといけないのですが、報道を見る限りは全くもって動く気配はありませんね。そもそも三権分立とか違憲立法審査権とか知らない国会議員がチラホラ見られることが大問題なんですが。。

 

 

なんだかガッカリしてしまって文章を書き連ねてしまいましたが、次の参院選無効請求訴訟も進んでおります。

そもそも、一票の格差については、数十年前から問題視され訴訟されてきた先生方がおられ、私の受験生時代には既に色んな論点があって勉強した記憶がありますが、ニュースで見た覚えは全くありません。

私がこの訴訟に関わり出したのはつい最近のことですが、その際も全国的なニュースになってはいなかったと思います。

報道で取り上げられ、現在では国民全体の関心事になっているという点では、ここ数年は大変な進歩であろうと思います。

 

…とポジティブに考えて、今日からまた頑張ります!

 

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