弁護士会では、「いじめ予防授業」と題し、弁護士が小中学校に出張していじめを防止するための授業をしています。

奈良弁護士会でも、昨年から今年に掛けて、複数の小中学校でイジメ予防授業を行ってきました。

先日、私も中１のクラスを相手に授業を担当してきました。

弁護士になってから中学校に行く機会はなかなかありませんし、ましてや教壇に立つことは初めてです。事前準備は綿密にやって行ったのですが、結構緊張しました。

中学生は活発なイメージがありましたので、掴みが肝心だと思い、グレートティーチャーばりに力を込めて挨拶したのですが、意外とみんな大人しいんですね。思ったより反応が少なかった時点で、用意していった授業プランが乱れてしまいました。

とはいえ、45分の授業時間中、生徒もそれなりの反応を見せて盛り上がってくれました。

特に、いじめには４つの登場人物＝「イジメられる人」「イジメる人」「はやし立てる人」「傍観者」が居ることを、それぞれ「のび太くん」「ジャイアン」「スネ夫」「しずかちゃん」に例えて話をするケースでは、大いに盛り上がってくれました。

「のび太くんをイジメる人は？」という問いに、お調子者の○○君は「しずかちゃん」と答えたんですが、実は、漫画版ドラえもんでは、しずかちゃんは結構のび太くんにひどい仕打ちをしています。

なかなか読み込んでいるね、○○君。でも、授業の進行にはジャマだから、少し黙っていようか。

「のび太くんをイジメているのは、ジャイアンですね。」という答えに、「タケシは映画ではのび太くんを助けてくれます。骨川くんの方がイジメています。」という野次を飛ばす○○君。

ほう、映画バージョンの”綺麗なジャイアン”を知っているとは。しかも、スネ夫のフルネームを知っているなんて、近頃の若者にしてはやるじゃないか。でも、そろそろ空気を読まないと先生怒っちゃうぞ。

ということで、イジメ予防授業は多いに盛り上がり、終了しました。

授業後のアンケートを見ると、生徒たちも授業内容には満足してくれていたようです。

「イジメ、カッコ悪い」というかつての前園さんの名言どおり、生徒達にも許されるイジメなんて無いんだということが分かってもらえたようで嬉しいです。

機会があれば、また教壇に立って話をさせてもらいたいと思います。

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樫の木総合法律事務所

弁護士　山本純弥