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ブログ
2013年06月14日

統一球変更問題に思う

久し振りの更新ですが、怒りで手が震えております。

世間を賑わせている統一球変更問題について、遅ればせながら、一野球ファンとして述べたいと思います。

 

いわゆる統一球とは、2011年(平成23年)からNPBで使用されている公式球のことです。それ以前は、球団ごとに違うメーカーのボールを使っていたんですね。公平性を保つ目的の他、国際試合に適応しやすいようにとの目的で、ミズノ社のみが公式球を生産することになりました。

もっとも、統一球の導入には、多くの批判がありました。

”飛ばないボール”と言われ、ホームランが激減したためです。また、国際試合に適応しやすいようにする目的があったはずが、実際にはWBCで用いられたボールと統一球とは性質が全く異なっていました。このため、統一球を変更して欲しいとの要望がファンや選手の間からも出ていたのは事実です。

そして今年、去年・一昨年に比べて明らかにホームラン数は増加していました。それに対して加藤コミッショナーは、「ボールは変更していない」「選手が球の変化に適応してきたのだろう」等と述べていましたが、実際には統一球が変更されていたことが発覚。先日の会見で加藤コミッショナーは、「私は知らなかった」「不祥事とは思っていない」等と述べて騒動を大きくしています。

 

問題点は以下の3つ。

 

①去年までのミズノ社製の統一球は、実際には反発係数に誤差があり、本来よりも”飛ばないボール”であったこと。

つまり、去年までの統一球はルール違反のボールだったのです。このボールのせいでホームランを打てなくなった打者からすれば、たまったものではありません。

本当はこれが1番大きな問題だったと思うんだけど、以下の最悪な対応のせいで俎上に上らなくなってしまいました。。

 

②統一球を変更したことを意図的に隠蔽していたこと。

実際には去年の段階で統一球の見直し・検討が行われていたのですが、これをNPBは公式にせず、かつミズノ社にも口止めをしていました。結局、今年明らかにホームラン数が増えて誤魔化しきれなくなったため、ようやく認めたという状況です。

隠蔽していた理由の1つとして言われているのが、既に製造された旧統一球が余ってしまったため、オープン戦や紅白戦に使用する必要があったからといった陳腐な事情。

そもそもボールが変更されたのであれば、配球なども変わってきますし、選手の出来高払いの条件なども大きく変わってきます。ボールが変われば野球そのものが変わり、野球選手の契約内容も変わってくるのに、これについてNPBは何ら考慮していないということになります。

 

③加藤コミッショナーの会見

まず、下田事務局長が加藤コミッショナーに相談した上でボールを変更したと語っていたことに対して、加藤は「知らなかった」、下田も「混乱していた」として前言を翻しました。が、その言い訳に納得する人間が果たして世の中にいるのでしょうか?下田事務局長は辞任の意向だそうですが、ここまで露骨な”トカゲの尻尾切り”は初めて見ました。

そして、加藤コミッショナーは、本件につき「不祥事とは思っていない」と言い切りました。が、上記のとおり、ボールの変更は野球選手の生活に直結する問題、かつ野球の仕方が変わる出来事であり、それを隠蔽していたという事実は、野球というスポーツへの信頼を失墜させる大事件です。加藤コミッショナーが隠蔽の事実を知っていればこれに加担したことになるし、知らなければ組織そのものが機能していないことになります。これを不祥事と言わず何と言うのでしょうか。

会見で考え得る限りの悪手を連発している姿を見ると、野球界というのは未だに古き悪しき体質だなあとつくづく感じざるを得ません。

 

 

以上、書き連ねましたが、統一球を変更した事情に鑑みれば、変更はやむを得なかった言って私は良いと思っています。しかし、NPBの隠蔽体質によって、野球界への信頼は一気に失墜したと言えます。

この先、ホームランを打っても”飛ぶボール”のせいだと思われるかもしれません。(実際には、2008年(平成22年)当時のボールより”飛ばないボール”なのですが。)また、相手チームの攻撃時には”飛ばないボール”、自チームの攻撃時には”飛ぶボール”を使用してないかと疑いを持たれるかもしれません。

信頼を失うことは一瞬ですが、失った信頼を取り戻すには多くの労力と時間を要します。未だNPBは、信頼を取り戻す体制作りすら出来そうにありません。

 

誰のためのNPBなのか、選手もファンも声を揃えて「喝っ!!」と叫ぶ必要がありそうです。

 

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